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  アレンジ表




 
プロブル狙いです。これはアウターブルに入っても107残り、
つまり、あと2本でフィニッシュできるチャンスがあるからです。
彼らはアウターを外すことはめったにありませんので、ブル狙いが
成立するのです。
 
インナーならば82残りでもう一度インナー入れて32残りです。
これであがった場面をテレビで何回もご覧になっているでしょう。
 
さて、私の場合でしたら相手が40残りなら、いちかばちか、ブルを
狙うかもしれません。
相手が73残りですので、劣勢を自覚して差を詰める選択をします。
具体的に言うと、3投で80以下を残したいのです。
80残りと81残りは大きく違うことは前に説明しました。
ですので、1投目で最低残り120以下にしたい。次に20、20と
取れるとして−。
ブルを狙って外した場合(ここがプロと違うところですが)120以下に
なる確率は5割を切ります。
 
ですので、20トリプルから始めて、うまくトンがとれれば32残る。
悪くても80以下にする−というのが、私の攻め方です。
逆の立場で、相手がブルを狙って、たとえば、3とかに入れた時点
で「勝ったな」と思います。
 
実戦のアレンジ 5
 
こちらが120残りの残り矢1本、相手が175残り−の終盤戦です。
いままでずっと19から狙ってましたが、ここは20T狙いでしょう。
シングルに入ってしまった時は、101か100かでは違いますから。
終盤は点を削ることより、「いくら残るか」を意識してルーチンを
切り替える必要があります。
20シングルに入りました、残り100。相手は45取りで残り130。
 
私は20T狙いましたが、1に外れて残り99です。そのまま20T狙い
もないことはないのですが、シングルに入ると79残ります。
79残りは80より価値が低い。私案では82残りと同等くらいです。
なぜかといいますと、79残りは19Tを狙って入れば22残りであまり
嬉しくありません。19Sですと60残りです。
79残りで13T狙いは40残りますが、13Sですと66残り(61以上で
嬉しくない)。どちらの狙いも一長一短です。
 
話が逸れました。99残り、2投目は19T狙いでシングルに入って80
残りです。
よく、80残りの場面を言いますが、残り一本で20Tからいくか16T
からいくかの判断です。
この場合、相手がいくら残っているかが判断材料です。相手は130
残りで、次に60近く取ってくるとして(あくまで予想ですが)次は70前
後残りと考えます。
20T狙いですと、1か5にずれたときに79とか75残ります。互角と
判断します。
 
これに対し16T狙いは、8か7にずれると72か73が残ります。やや
有利という感じでしょうか?。この辺は感覚的な内容ですが、残りの
本数、相手の点数、こうしたことを加味して判断していることをお伝
えしたかったのです。
実戦のアレンジ 1
 
アレンジは定跡と思われがちですが、相手の点数、何本目の矢か
等状況によって、いつもと違ったほうがいい場合があります。
 
実例をあげます。相手が86残り、こちらは171残りから開始です。
1本め20T、2本め20Tが入って、残り51。最後の矢はどこを狙い
ますか?
 
通常、51残りは19シングルで32残すことが多いと思います。19
の近くに16Dがあるので狙いやすいです。ただし、この場合は19T
のバーストが怖いです。先の20TX2本分も消えてしまいますので。
 
で、この場合11シングルを狙って40残しするのがベターと思われ
ます。トリプルに入っても28残りますから。
 
やり方に正解はありませんが、ここで19Tバーストはほぼ負けに直
結します。
 
実戦のアレンジ 2
 
相手が130残り、こちらは99残りから開始です。
1本目19Tを狙って19シングルに入りました。残り80、2本目は
どこが良いでしょう?
 
トッププロなら、20T入れて、10Dを狙うでしょう。相手の130残
りは次に十分射程距離ですから、ここで16Tを狙うのは1ダーツ遅れ
る可能性があります。
 
外国では、追い込まれることをUnder the Gunと言うそうです。
130は、そういう状況です。
 
でも、我々中級レベルでは130フィニッシュは絶対無理というわけ
ではありませんが、確率は低い。
私は、相手にもよりますがUnder the Gun状態は80切ってからと
考えます。
 
で、この場合、16Tから狙いました。2投目16シングル、3投目外
れて8トリプル(ラッキー)、40残りで、次につなげました。
 
実戦のアレンジ 3
 
アレンジのストーリーという話をします。
 
91残っていました、ここは17トリプルから・・そう、その通りです。
問題は1投目17シングルに入ったときに「えーと、残り74だから・・」
とまた考えるのはストーリーがないということです。

17シングルに入ったら自動的に14トリプルを狙って、2投目14シン
グルに入ったら20シングルで40残し。
91残りで3本投げる前に、トリプルに入った時、シングルに外れた時
のシミュレーションができているべきです。
 
「べき」というのは、そのほうが投げるリズムや集中力が維持し易い
という意味です。また、2投目で計算し直していると相手にも組しや
すしと思われるでしょう。
 
残り100以下になれば、それぞれの数字にどういうストーリーがある
のか考えてみられるのもよい訓練かと思います。
 
実戦のアレンジ 4
 
こちらは132残りです。相手は73残り。悲観的な状況ですが、
どこからいきましょうか?