1)体を動かす 
 
体を休めるのではなく、軽い運動をする、
スロー練習が一番いいのですが、状況が
許されないときは体の屈伸やダーツを常
に触っておくのもひとつの方法です。
 
2)必死になって取りにいかない 
『集中』といいながら必死にならない、とは変な言い方ですが、た
とえば、3レッグの一つ目を取られて、2レッグ目にやっとの思い
で取り返して後ガタガタ、とか経験ないでしょうか?。
3レッグの一つ目は大事ですし、もし、取られても楽な気持ちで2レ
ッグを向かえてください。(無理?笑)
 
また、特に開始直後は20トリプルもピンポイントで狙うのではなく
(もちろん練習ではデッドに狙ってください)トリプルラインの少し
上くらいを狙って、落ちて入ればラッキー位の気持ちが有効です。
 
3)緊張をほぐすのも程度あり 
 
緊張しすぎると、手首が硬くなり微妙なコントロールができなくなり
ます。しかし、緊張をほぐそうとして却って集中力を失い、力が抜け
てしまうことがあります。
集中は一旦切ると元に戻りにくいもので、集中を切るのではなく、ガ
スのとろ火のような静かな炎を燃やし続ける必要があります。
このあたりの程は体力の維持にも訓練が必要なように、場数・訓練に
より培われます。
 
練習金鉱さがし? 
 
練習は、金鉱を探すことに似ています。
いくら練習しても成果なく無為に過ごす時もあれば、練習のなかで上
達のヒントを見つける時もあります。いつもいつも、練習時間に比例
して上達するわけではないのです。
 
では、上達するのは、たまたま運が良かったのでしょうか?
練習には、一山あてるコツがあります。決して、運だけではありませ
ん。金鉱を探すため鉱脈を調べる。即ち、 自ら 具体的課題を持って
練習に取り組むわけです。
ではわかっているのに、身体がついていかない』。頭は物分り
のいい奴ですが、 身体は頑固物です。他人の言葉に「はい、そうです
か」と従わないのです。
 
練習とは、会得したものを自分の言葉で身体に教える場です。
例えば、『 フォロースルーの時に手を伸ばす 』とはどういう行為で
しょうか?。『力を抜く』とは、どうすればできるのでしょうか?。
これらを課題として、身体が何となくわかるようになったとき、始め
て自分の言葉で表現できるようになります。
 
私の場合、『フォロースルー』は「水を指先につけて遠くに跳ばす感
じ」ですし、『力を抜く』とは 「手首をペタンと倒してダーツの重さ
を感じるような」です。別に言葉にしなくても、身体が覚えてくれれ
ばいいのですが ・・。
 
また、身体は忘れん坊です。だから言葉にしている訳です。少し練習
を休むと前の感覚がわからなくなります。いっときに長時間やるより
常時少しづつ」が効果的です。
みなさんも課題をもった練習で金鉱を掘り当ててください。
少なくとも、練習しないと何も起こりません。
 
ダーツを同じところに投げる(グルーピング)
       ためのチェックポイント
 
1)力を入れすぎていませんか? 
始めは矢が下がっても投げ込むととびだしますから、気にしないで。
それより力が矢を邪魔をすることの方が怖いです。
 
2)体が動いていませんか?
肘や体が動いてないですか?。また、チェックのため1投ごとに頭や
体を動かしていませんか?。
 
3)同じリズムで!
細かいチェックはとりあえず放っておいて、同じリズムで同じ所に飛
ぶかチェックしてください。どこに刺さるかは気にしない。
 
この3点が解決してからです。
 
倦怠期に陥ったら・・
 
新しい刺激を求めます。例えば、
1)ダーツを買い替える
2)プロのダーツビデオを見る
3)新しい投げ方を試すなどなど、
 
要は自分の能力を高めるための試行錯誤ですね。筋力や視力は落ちま
すが、大した問題ではありません。熱意ある限り能力は向上します。
 
調子が悪いとき・・
 
といっても、ちょっとしたきっかけで戻る可能性があります。
いかに戻そうとするかというと、力を抜いて同じフォームで投げる
ことをひたすら繰り返すのです。間違っても『飛ばないから』と力
んだり、体を使ったりしないこと。
 
また、相手も調子が悪そうな場合は、麻雀でいうと配牌の悪い者同士
の手作りのようなものですから、緊張感を切らせずに状況の好転を待
つのみです。
 
例でいいますと、38残ってしまい、1投目19ダブルを狙いましたが、
大きく外れました。この状態では奇数を残すのがおちですし、相手は
まだ点数を大きく残していました。で、アレンジしようと、2投目6を
狙って外して10に入りました。
調子の悪い時はこんなものですが、28残りの方がまだ、38残りより
ましですね。悪い時は悪いなりの進め方を用意する、という話です。
 
勝負の極意 
 
このコーナーでは、メンタル部門、『勝負の極意』なるものを述べます。
タイトルは人目を引きますが、内容は、私がダーツの場で覚えたもの、
経験のなかで培ったものです。極意は大きく分けて以下の3つです。
 
1)自分の「世界」を形成する
2)自分を信頼する
3)気力の消耗を避ける 
 
ダーツはメンタルな部分が 大きな要素を占めます。
練習では 普通にできることが、 試合で力を 出せなかったり、点数を
大きく離された途端、意外と点がとれたりした経験はありませんか?
こうしたことを 自分なりに試行錯誤してまとめます。
 
その1 忘我
 
1)自分の「世界」を形成する
 
忍者は「印を結ぶ」と言われますが、これはを使うためというより
精神を落ち着かせるためと思われます。
自分の世界を作り、そこに入り込むことです。
 
我々が 印を結ぶと "変な奴"と言われますので、まず相手の投げるのを
見ないようにします。相手が投げるときは後ろ向きで、矢の刺さる
のみ 聞いて下さい。音を聞くのは 投げわるのを確認するためです。
 
自分の番に いつまでも後ろを向いていると遅延行為と言われます。
相手の点数も見ません。どうせ「入りました」と言われたら負けです
から自分の点数のみを 意識します。
これは 以下の効果を期待するものです。
 
自分のリズムを維持する
 
スタンスに入っても相手がボード下にいると、 それだけでも投げるリ
ズムが変わります。また、相手がポンポン投げるタイプだと、どうし
てもリズムがうつって早く投げがちになります。
 
自分のリズムで投げることは、普段の実力を発揮するための重要な
ルーチンワークです。
 
相手を気にしない
 
勝負への こだわりがいを生じさせます。相手が何点取ろうが、フィ
ニッシュ かかろうが、知らぬが仏です。 
 
その2 自信
 
最初にお断りします。その1「忘我」でお伝えしたことは、あくまで
非常手段です。練習時にまで相手に背中を向けているのは、まず 見場
が悪い。本来は相手を観察しながら戦うものです。こうすることで、 
 
@相手から学ぶ ことも多い。 
A相手のフィニッシュ状況で 攻め方も変えられる。
 
−など、得ることも多いのです。
忘我効果は保証しますが、副作用も あるということです。
 
2)自分を信頼する  
 
まず、信頼に足る自分であるか・・。これはダーツのではなく、ダー
ツへの誠実さの問題と思われます。
女性からのメールを消した方が良いか、却ってまずいか、などとお悩
みの諸兄には『誠実さ』はとうに失われた言葉かもしれません。(笑)
 
冗談はさておき、 やはり、普段の(=不断の)練習と実践の場数が自信
の源でしょう。
 
信頼。いざとなってもゆるがない心というのは、以下の心持ちが重要
です。
 
ポジティブな自己暗示
 
これは『相手を飲む』 ためのもの。
「 調子が良いよ良いよ」と自分に言い聞かせて、相手は恐るに足りず
と上から目線で構えます。主に自分と同等の力の方と戦う時の心構え
です。
 
フィニッシュがかかった時に「よしチャンス」と思えるか、「入れない
と負ける」と思うかで随分と違った矢になるものです。
 
緊張を緩和しつつ集中力を高める
 
『胸を借りる』という、相手は自分より上手だから勝負にこだわらず、
" いいダーツをしよう" と 心掛けます。
高校野球の監督が相手チームに使うエールテクニックは、相手に聞か
せている というより、むしろ自分のチームの緊張を緩和するために
聞かせているのです。
 
緊張があっても集中力がないと『ガチガチ』状態。緊張があって集中
力もあれば『火事場の馬鹿力』で思わぬ力を発揮しますが、持続力
欠けます。
 
ここでは勝負への こだわりを断つことで緊張の緩和を図っています。
いずれも『こんなはずはない!』 は禁句と お心得ください。
 
その3 集中力
 
集中力こそが勝敗を左右するといっていいかもしれません。
以前に述べました『忘我』や『自信』は、集中力を維持する工夫でも
あります。しかし『集中力』は維持しつづけることが難しく、体力と
同様、消耗するものです。
 
トーナメントでは一度負けると終わり、上位に行くためにはそれ相応
の体力と精神のタフさが必要です。
ここでは集中力の消耗を避けるをテーマとします。
 

 

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